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CaD2011:夏の終焉

 闇DACことCaDにてDMしてきましたー。
 内容は、ダンジョンデルヴの18レベルのやつをふくらませたもの。
 閉会16:30だったので、こんなもんだろうと思ったら…。



 写真をいっぱいいただいたので、折りたたみー。
 セリフとかは、後日の掲示板での加筆を踏まえて脚色してありますのでご了承ください。


▼イントロ 
 文明世界をプライモーディアルから守るシルヴァークロークスとしてアージェントの太守・オバナーに見出された英雄たちは、その味方として彼の故郷であるフェイワイルドの”夏至の宮殿”に向かう。
 しかし、彼が頼みとしていた”夏のトゥラニ”ジェレンドラとその夫である妖精騎士ハルディーンは、宮殿を出奔していた。
 彼らに何があったのか。ほろ苦い思い出とともに、夏の終わりが訪れる。

▼キャラクター
 エリアス
 エラドリンのパラディン。夏至の宮殿の生まれで、ジェレンドラ姫をめぐって親友ハルディーンと争い、恋敗れて宮殿を出奔し、長じてチャンピオンオブコアロンとなった。
 今回のPC1。


 ガウラドリエル
 エラドリンのソードメイジ・アーティフィサー。夏至の宮殿の近衛兵の一人。DMの口車によって今回の紅一点となる。


 レイズ
 ヒューマンのバード。シルヴァークロークスの一員で、狡知なるいかさま師。ヒューマンコンビの片割れ。おなかがいっぱいになる歌を歌う。


 ベルウォード
 エラドリンのインヴォーカー。クリムゾン・アービターとして各地を放浪していたが、ふと望郷の念に駆られて夏至の宮殿を訪れ、事件の解決に乗り出す。

 妄想殿下作。転載失礼!

 サイ・ファー
 ヒューマンのローグ。両手にダガーを構えた忍び装束のダガーマスター。ヒューマンコンビの片割れとして、いけすかないエラドリンどもの事件に巻き込まれる。


 アトラス
 エルフのレンジャー/バトルフィールドアーチャー。フィルボルグから奪った魔法の弓”六花貫き”を手に、極北よりフィルボルグを狩りながら旅を続けている。事件の影に荒ぶる狩りの存在を感じる。




▼導入:夏至の宮殿へ
 異世界から自然世界を守るシルヴァークロークスの一員として味方を増やすよう太守オバナーに求められたエリアス、レイズ、サイ、アトラスの四人は、エリアスの故郷である夏至の宮殿に向かう。
 夏至の宮殿の協力を取り付けることができれば、強力なエラドリンの兵団を迎えることができ、アージェントの守りはより一層強固になるに違いない。
 しかし、エリアスにとって故郷はよい思い出ばかりの地ではなかった。
 彼は、親友ハルディーンと、貴人であるトゥラニのジェレンドラ姫をめぐって争い、そして敗れたのだ。ハルディーンは名家の生まれだったが、エリアスはそうではなかった。それがきっかけで、エリアスは人目を避けるようにフェイワイルドを後にした。

エリアス「でも、もうチャンピオンオブコアロンとなるほどに腕前を名声を上げたんだから、堂々と帰って見返してやれるはず!」
DM「錦を飾れる」
エリアス「そうそう」

 フェイワイルドの渡瀬を通り夏至の宮殿にやってきた一行。
 しかし、”夏のトゥラニ(貴人)”あるかぎり、決して夏の終わることのない夏至の宮殿の風は、湿り気を含んだ秋のものとなりつつあった。

エリアス「これは一体?」
レイズ「過ごしやすくていいじゃないか」
DM「宮殿に入ると、アトラスの背中で”六花貫”がかすかに歓喜の冷気を放った。何かを感じたのかもしれない」
アトラス「この弓は、フィルボルグのもとに戻りたがっている。それが喜ぶということは、どうもきな臭いな」

 夏至の宮殿の玉座は空席だった。本来そこには”夏のトゥラニ”が座っているはずで、そしてそこは、ジェレンドラ姫の席であるはずだ。
 彼女の父であり先代のトゥラニである年老いたエラドリンのカルタスが、玉座の脇の後見人席に一人腰掛けていた。
 カルタスは疲れ沈んだようにエリアスたちを迎えた。

エリアス「先代。トゥラニはいずこにおわすか。ハルディーンの姿も見えませんが」
先代の貴人カルタス「エリアスか。立派になったな。まさかまたこの宮殿に現れるとはな。まぁいい。ジェレンドラは、二週間ほど前からここにはおらん」
エリアス「それはどこに?」
カルタス「わからん。あるいはフォモールに連れ去られたのやもしれん。一週間前にハルディーンが探索に向かったが、戻ってこない」
エリアス「ハルディーンまで。フォモールにもそう遅れをとるとは思えないが…」
カルタス「…そうじゃ。エリアスよ。お前はネラス帝国からのシルヴァークロークスとなったんだったな? そうだそうだ。よし、シルヴァークロークスよ。ジェレンドラを探し連れ戻して参れ。そうすれば協力の件、前向きに考えよう。名高いシルヴァークロークスならばたやすいことであろう? そうだそうだ。娘一人助けられないなら、世界を救うことなどできまい。ならば我らが協力するまでもない」
サイ「なにこの上から目線!」
レイズ「うわー。久しぶりに鼻持ちならないエラドリンを見た」
エリアス「…否も応もない。引き受けよう」
ベルウォード「ならば私も同行しよう」
ガウラドリエル「私は、お目付け役として同行するということで」

 一行はこうしてジェレンドラ姫の捜索に乗り出したのだった。

▼遭遇1:技能チャレンジ:ジェレンドラの行方を追え!
 ジェレンドラの追跡は技能チャレンジで解決することに。



 一回成功するごとにチェックボックスを埋めていき、一定の成功数で次の段階に移るという仕組み。

エリアス「まずはカルタスに話を聞く…〈交渉〉で、成功!」
カルタス「ジェレンドラが自分から立ち去るなどありえない。すべてはうまくいっておった。お主を追い出すことになったのは済まないと思っているが、やむを得ないことだったのだ。わかってくれ」
エリアス「私は自分から宮殿を去ったのです。恨みになど思ってはいません。して心当たりは?」
カルタス「フォモールにでも連れ去られたのではあるまいか…」
レイズ「らちがあかないな。侍女に話を聞いてみよう。〈事情通〉で…この高い魅力によるイケメンアピールで成功」
侍女「(ひそひそ)人間の殿方はワイルドね。エラドリンにはない魅力があるわぁ。 あ、えー。姫君は、確かに昔の闊達さがなくなってしまったように感じますわ。そう、エリアスの殿が宮殿を去っておしまいになってから…」
侍女「そういえば、最近書庫で何か一生懸命調べ物をしてらっしゃいましたわ」

 書庫のフラグが立ったので、早速書庫を調べに行く。

ガウラドリエル「じゃあ歴史で…。成功!」
DM「侍女からの情報を鑑みて、ジェレンドラが最近熱心に調べていたと思しき本を見つけた。さらに本の開き癖からページもざっくり」

 ジェレンドラが調べていたのは「荒ぶる狩りの書」という禁じられた儀式に関する本だった。
 この本は、もはやフィルボルグしか行なっていない、ワイルドハントを行うための儀式書で、その執行方法などが書かれている。
 荒ぶる狩りは、古代のエラドリンたちの娯楽の一つで、自然世界を訪れて楽しみのために狩りを行うのだが、それによって自然世界にフェイワイルドの力を持ち出すため、執行者が夏のエラドリンであれば旱魃と竜巻が、冬のエラドリンであれば吹雪と雪崩が自然世界を襲うのだ。
 そのため人間と盟約を結び交流を始めた後は、この儀式は禁じられ、もはやこの伝統はフィルボルグというフェイワイルドの魔人のみが行うものとなっていた。

レイズ「エラドリン、ホントろくでなしだな!」
サイ「なんて迷惑な連中だ…」
アトラス「イギリス貴族のキツネ狩りくらいの気分なんだろう」
ガウラドリエル「動物愛護団体がうるさいから控えてるけど、別に狐がかわいそうとかじゃないし、伝統なのを控えて”やってる”とかそういう感覚で」
DM「で、本来夏のトゥラニはフェイワイルドを出ることはできないんだけど、この儀式の時だけはフェイワイルドとのつながりを保ったまま自然世界を闊歩することができるという特典付き。だから昔の貴族は開放感満点で自然世界を荒らし回ったという」
ベルウォード「自然世界をねぇ。なんか嫌な予感がするな」
DM「本には、儀式は西の庭園で行うとされている。君たちは、ジェレンドラがこの庭園に行ったのではないかと考え、そこに向かうことにする…」

 技能チャレンジは第二段階に向かうがその前に

レイズ「この本に、オブジェクト・リーディングの儀式を使いたい。ジェレンドラが読んでいた時の光景を見たい」
DM「なるほど。えーと…思いつめたような顔で、ハイライト消えた目で一生懸命読み込んでる。時折メモったり」
レイズ「なんか、フヘヘみたいな感じじゃなく?」
DM「うん。何か悲しそうな、なんとも言えない表情をしてる。追い詰められたような…で涙をこぼして、そのつもりで見るとたしかに本に涙の跡が」
レイズ「うーん…。最後に本を読んだのは…俺たちか。最後から二番目は?」
DM「エラドリンの立派な騎士。彼はざらっとめくって、ひどくつらそうな顔をして本を閉じた」
エリアス「ハルディーンだな」
アトラス「成功数には関係ないだろうけど、ついでにハルディーンの部屋とジェレンドラの部屋も見ておこう」
DM「ジェレンドラの部屋では、ベッドの下に隠されてるけど…絵入りのポエムがいっぱい見つかる」
サイ「ポエム?!」
DM「かつてハルディーンとエリアスとジェレンドラの幼なじみ三人が楽しく過ごしていた日を懐かしんで書いているようだ。当時のものではなく、最近書かれたものだね」
レイズ「ハル×エリとかそういうの?」
DM「違う!w」
アトラス「あの楽しかった日々は戻らないのねとかそういうノリかな」
DM「そうそう。それから、ハルディーンの部屋は妙にこざっぱりとている。まるで戻る気がないかのよう。机の上には”荒ぶる狩りの書”というメモ書きだけが置いてある」
エリアス「これは…俺に何かを伝えようとしているのか…?」

 続く判定は、西の庭園までの移動。植物の繁茂する道無き道を移動する。

ベルウォード「〈持久力〉で、成功」

 ベルウォードの先導で、一行は西の庭園に到着する。
 小高い丘をそのまま庭園にしてあり、かつては丘の上は見事に手入れされていたのだろう。しかし今はその面影は全くない。
 この丘のどこかに、儀式のための部屋への入口があるはずだ。

アトラス「もちろん〈自然〉で判定し、当然のように成功!」
DM「アトラスは、丘の中腹に隠された扉を見つける。扉は古いものだけど、カギは新しいものに交換されてるね」
サイ「よし。開けよう。〈盗賊〉で、成功! これで技能チャレンジ完了?」
DM「そう! 扉は開き、下に向かう階段が伸びている」
レイズ「あ、扉にオブジェクトリーディング! このカギを誰が付け替えたか知りたい」
DM「オオウ。立派なエラドリンの騎士が、部下に命じて付け替えている映像が見える。ハルディーンだね」
エリアス「ハルディーン…一体…」

▼遭遇2:エルフ王の復活
 かつては壮麗だったのだろう白い塗り壁は漆喰が剥がれ落ち、あちこちから木の根が突き出していた。
 天井のひび割れから差し込む光は室内にいくばくかの植物を茂らせていた。
 その中でもひときわおおきい大木が、風もないのに枝を揺らしている。
 根元には大きな鍋が魔法の炎で不思議な匂いのする霧を沸き立たせていた。
 一行が部屋に入ると、奥の魔方陣の前に陣取っていた甲冑ががしゃりと起き上がる。骸骨の騎士は、古代エルフ王のミスリルの鎧をまとい、生前と同じように配下を指揮すべく剣を振り上げた。
 大木が動き出し、その葉室からとかげじみたハーピーが飛び出してくる。
 荒ぶる狩りの力は、彼らを目覚めさせ従えたのだ。


 枝は百均のアイビーとかの装飾をひっちゃぶいたやつ。鍋はドールハウスの。炎は吼えろペンの食玩(炎エフェクトの宝庫!)から。



 トレントに加え、酸の歌を歌うハーピー。それに古代のエルフ王のデスナイトとその配下との戦闘。
 しかも鍋から立ち上る霧は、[フェイ]クリーチャー(PCを含む)の攻撃ロールに+2するというもの。もちろん敵は全部[フェイ]クリーチャー。
 結構時間かかるかとおもいきや、あっという間にデスナイトが倒される。
 でも後ろに時間もないし、粘らずに終了。

DM「魔方陣と鍋はどうする?」
ベルウォード「魔方陣が何かわかるかな」
DM「他の魔方陣とリンクしている様子だね。破壊するには標準アクションで三回の成功が必要」
レイズ「今はいいけど戦闘中は大変だなー」 

 何このフラグ

DM「鍋はどうする? 破壊していく?」
エリアス「破壊しなかったらこの霧次の遭遇でも有効かな?」
DM「いえす」
レイズ「破壊しようぜー」
サイ「そうだそうだ」
アトラス「いや、ぜひこのままにしよう」
DM「ちなみに、鍋の中身は持ち出すことができる。飲めば遭遇毎パワーを回復するよ」
レイズ「それは便利だ。水袋の水を捨てて持って行こう」

▼遭遇3:友との再会
 奥の部屋からは、悲しげな笛の音が聞こえる。ハルディーンのものだが、彼ははたしてこんな悲しげな音色を出しただろうか。エリアスは思いながら扉を開けた。

妖精騎士ハルディーン「エリアスか。お前が来てくれると思っていた…コアロンよ、感謝します」
エリアス「ハルディーン! 一体何があったんだ?!」
ハルディーン「お前が宮殿を去って、すべては変わってしまったんだ。エリアス。お前は宮殿を去るべきではなかった」
エリアス「しかし俺はお前たちのことを思って…」
ハルディーン「わかっている。悪いのはお前ではない。俺だ。だがもはやどうしようもない。鋼で語るしかないのだ。お前とは何度も勝負をしたが引き分けだったな」
エリアス「いや、お前の一つ勝ちだったろう」
ハルディーン「引き分けだ。しかしここで決着をつける」
ベルウォード「これは、倒してから話を聞くしかなさそうだな」
レイズ「ここはみんな気絶打撃を使おう」







 ハルディーン率いるエラドリンの兵士たちと、ファイヤーアルコン、そしてファイヤーブレッドヘルハウンドという構成。

DM「ハルディーンは”脱水”のパワーを使う。減速状態になるけど、セーヴか水を飲めば終了する」
サイ「水を飲めばいいのか。なぁんだ…ってさっき水捨てた!」
レイズ「罠だ! エラドリンはロクなことしない!」
エリアス「エラドリン関係ないじゃん!」

 この遭遇も、訓練された地獄企業の平均的人足たちによるパゥワであっというまにハルディーン以外が倒され、最後のハルディーンも十重二十重に囲まれて気絶させられた。
 この時点で13:00過ぎ。いかん。15:00くらいに終わってしまう。これが闇に生きる者たちの繰りだすキャラクターたちか。恐ろしい。

エリアス「ハルディーンに一体何があったんだ。起こして聞いてみよう」
ベルウォード「素直に話すといいが…」
レイズ「任せろ。ヒストリーリヴィールドの儀式を使おう」
DM「どんな儀式でしたっけ」
レイズ「対象の人生に大きく影響を与えたシーンなどが見れるっていう儀式」
ベルウォード「ひどい! プライバシーがない!」
アトラス「人間こわいな…」
レイズ「フゥヘヘ…」

 ハルディーンは、やや本位ではない力を使い、ジェレンドラと結ばれた。
 しかしそれによって失ったものは、かつての三人のあの初夏の木陰だったのだ。
 エリアスは去り、ハルディーンはそれを自分のせいであると後悔し続けた。またジェレンドラも、自分のせいであると後悔し続けた。
 彼らの結婚生活は、決して明るいものではなかったのだ。
 ジェレンドラは、再び三人での変わらない青春を夢見て、そして「荒ぶる狩りの儀式」を見つけた。これを使えば、自然世界に行くことができる。そしてエリアスに会い、彼を取り戻すことができる。
 そうかんがえたジェレンドラは、ついに思いつめて儀式の執行にとりかかる。
 ハルディーンは書庫で本を見つけ、すべてを理解した。深い苦悩の末、彼はジェレンドラの求めに応じて儀式の執行に協力し、追っ手を押しとどめる役割を引き受ける。
 しかし彼自身にも迷いがあり、また、エリアスへの予感めいたものがあり、机にメモを残したりして彼を待っていた。

DM「って感じを、いくつかの光景をつなぎあわせてレイズは知った」
レイズ「よし、起こそう」
ハルディーン「俺は…エリアス…すまない、俺は…」
エリアス「言うな。俺が悪かった。みなわかっている」
レイズ「完全にわかっている」
サイ「生暖かい目でハルディーンの告白を聞く」
ベルウォード「人間怖い」
ハルディーン「ジェレンドラは今も儀式を行なっている。儀式が完成すれば、彼女はフィルボルグの一員となり自然世界に飛び出し破壊を撒き散らすだろう。お前を探すために」
アトラス「なるほど。それで弓が俺を呼んだんだな」
ハルディーン「勝負はお前の勝ちだと言ったな。それは、そういうことだ。俺は最後の勝負…ジェレンドラをめぐる勝負に、負けていたんだ」
エリアス「違う。ハルディーン。俺たちは、みんな負けていたんだ。俺たち三人とも、過去への未練に。俺が逆の立場だったとしても、まったく同じことなっただろう。だから、ハルディーン、お前には負けてもいないし、勝ってもいない。誰も責任はないんだ」
ハルディーン「エリアス…彼女を救ってくれ。俺が愛したただ一人の女なんだ」
エリアス「俺もさ」

 箱からいくつかのポーションをゲットし、最後の遭遇へ向かう。

▼遭遇4:夏の終焉
 儀式は最高潮に達しようとしていた。
 部屋の奥のルーンは激しく輝き、盛夏の熱気が一行を打った。
 そこにいたのは、三人のジェレンドラ。まったく同じ顔のエラドリンの姫君が三人いた。しかしそのうちの一人だけがさっと顔色を変える。
「エ、エリアス…な、なんでここに…?」
「もうやめるんだ、ジェレンドラ」
 彼女は駄々っ子のようにかぶりを振る
「違う…違うの…これは…」
 たくらみの失敗を悟った残りのジェレンドラは、デス・ハグの正体を表した。




 壁画は模型用のデカール。インクジェットのやつで、想像以上にきれい。A4三枚で1000円くらい。安い。
 ルーンは手書き。





エリアス「やめるんだ、ジェレンドラ!」
夏のトゥラニ・ジェレンドラ「違う、違うの…こんなはずじゃ…。もう儀式は止められない…」
ガウラドリエル「そうなの?」
ジェレンドラ「…ガウラドリエル? あなた、なんでエリアスの隣にいるの?」
ガウラドリエル「え? あ、そういえば。前衛だし…」
レイズ「嫌な予感が」
ジェレンドラ「そう…そういうこと…いつもそう。いつもそう。いつも何もかもうまくいかない!」
エリアス「じぇ、じぇれんどら…?」
ジェレンドラ「そこは私の、席なのにぃぃ!!」

 なし崩し的に真珠砲ヒートウェイブ炸裂。戦闘開始。

アトラス「おい…あのお姫様、なんとかしろよ…お前のだろ…」
エリアス「いや、その…」
ジェレンドラ「そうだわ、エリアスが帰ってきたなら、あとはその女を殺せばみんな元通り! 元通りね!」
ガウラドリエル「次は私の移動。エリアスの隣に」
ジェレンドラ「あの女ぁぁぁ!!!」
レイズ「怖いよう!」
サイ「かよわいお姫様の救出ミッションだと思ったのに!」

 なんとなくジェレンドラへの攻撃の手が鈍る一行。
 しかし、ついに気絶打撃がジェレンドラを気絶させる。

 ジェレンドラが気絶した時、荒ぶる狩りの儀式は最終段階を迎える。
 ジェレンドラの肉体はルーンから流れこむ力を制御できなくなりきらめき、きしみ、歪んでゆく。
 アトラスの持つ弓の六花貫きが激しく振動し、歓喜にうちふるえる。
 室内に熱波が吹き荒れ、岩は乾いて崩れる(移動困難地形を取り除く)。そして苛烈なる夏の暑さを伴い、ジェレンドラは荒ぶる狩りの化身であるフィルボルグの”真夏の蛇”として蘇る。
”真夏の蛇”は下半身は蛇、上半身はジェレンドラの面影を残しつつも、腕が6本となり、それぞれに歪んだ刃を携えている。
 蛇は哄笑を上げ、狩りの喜びに打ち震える。
「狩りだ! 狩りの時間だ! わたしの意思を知らしめよう! もはや何者もわたしを止められない! 真夏の苛烈な熱波のように! 無慈悲に! 分け隔てなく! すべてを干上がらせよう!」
 蛇は歓喜の唸りを上げるアトラスの”六花貫き”を見定めると言い放つ。
「厳冬の雄鹿の魂か! それは定命のものの手に余るものぞ! わらわの手にあってこそよ! 貴様を殺し、我が物としよう!」

アトラス「これは、マのつくアレでは?」
DM「フィギュアはそれですけども、中身はこう、チョイチョイっとね」
エリアス「ジェレンドラ! ジェレンドラはどうなってしまったんだ?!」
フィルボルグの真夏の蛇「もはやこの娘はお前を覚えてはいまい。だがわたしはこの娘の意図を遂行しよう! わたしを縛った宮殿を破壊し! 自然世界に赴きそこも破壊し! そしてお前と添い遂げようじゃないか! お前が渇き、ひからびて死ぬまで!」
サイ「よかったな」
エリアス「じょ、冗談じゃない!」
レイズ「あの魔方陣を調べる価値はあるかな。うまくすれば、追い返せるかも」
DM「その通り。魔方陣の技能チャレンジに成功すれば、真夏の蛇とジェレンドラを切り離せるかもしれない。それはそれとして、エリアスにワイルドハントのパワーを使い4回斬る」
エリアス「痛い! しかしこの痛みはジェレンドラの痛み。受け入れよう」



 技能チャレンジは、すべて標準アクションで4回の成功が必要。
 まず〈魔法学〉で魔方陣をいじれるように起動し、次に〈自然〉で荒ぶる狩りの精霊である自然の精霊たちに呼びかける。次に〈交渉〉で彼らを説得し、儀式は間違いであったことを告げ帰還してくれるよう頼む。最後に〈魔法学〉で儀式を安全に終了させる。
 どの工程も、失敗すると回復力を1失う。
 難易度は決して高くはなく、実際最初の魔法学はレイズがすぐに成功させるが…。

レイズ「〈自然〉…失敗!」
サイ「一応やるか…失敗!」
ガウラドリエル「ちょ、こっちボコボコ殴られてるんですけど! もう殺すしかなくない?」
アトラス「そうだなぁ」
エリアス「いやいやいや」
ベルウォード「ワイルドハントハウンドの減速にやられてそっちに行けない!」
真夏の蛇「そうだなぁ。よし、憎きあの女でも殴るか」
ガウラドリエル「くっ。私の次のトゥラニになるという野望が見ぬかれたか!」
エリアス「マジか」
アトラス「仕方ないなぁ。〈自然〉だろ? 本当な弓を撃ってたいけど…俺に任せろ。すぐ片付ける」
レイズ「なら次の交渉に向けて待ってよう」
アトラス「〈自然〉! …出目2!」
DM「失敗した!」

 続く次のターンも、アトラスの〈自然〉は出目が悪く失敗。

DM「お。時間が丁度良くなってきた」
アトラス「じ、時間調整に協力したんだ」
ベルウォード「ちょ、まじ痛い。早く! 早く!」
レイズ「こりゃ戦闘中にやるのは本当に大変だ…」

 フラグ回収。

DM「良い感じに薄そうなのが集まってるな…よし」
エリアス「待って! 武器を納めてこう、手を広げてジェレンドラに語りかける! で、味方に攻撃がいかないようにしたい!」
DM「なるほど。では、想定してた使い方じゃないけど、”夏の思い出”カード(フォーチュンカードのようなものを、PC1に渡していた。HP0になったときに一回だけ立ち上がるヒーロー補正カード)を使えばよしとしよう」
エリアス「使う!」
DM「では、思い出を語るのだ!」
レイズ「ムチャぶりだ!」
エリアス「え、ええー?! えーっと…。ハルディーンは生きている! 大丈夫だ! 誰も悪くない! いまならまだやり直せる! 前を向こう! 過去にとらわれずに前を!」
DM「では一瞬ジェレンドラの顔に戻り、”前を…”とつぶやく。しかしすぐに真夏の蛇の顔になって”ええい、おためごかしを! もはや戻れんのだ! その口ぬいつけてくれる!”とエリアスを殴る」
エリアス「い、いまのうちに!」
アトラス「お…おう…若干引くけど…」

 次のターンには(サイに援護をもらった)アトラスが〈自然〉に成功。レイズが〈交渉〉に成功し、一回〈魔法学〉に失敗するものの、ガウラドリエルが成功させる。

 魔方陣が破壊されると、真夏の蛇から荒ぶる狩りの力が失われる。
「やめろ! やっと狩りを! 狩りを!」
 まばゆい光のあとには、気絶したジェレンドラが倒れていた。

▼エピローグ
 すべては終わった。
 荒ぶる狩りの儀式は失敗し、ジェレンドラも一命を取り留めた。
 カルタスはジェレンドラの帰還を喜び、アージェントへの出兵を了承した。
 ジェレンドラは己の行いを恥じ、混乱もしていたが、ハルディーンとエリアスの根気強い語りかけでやがて自分を取り戻した。
 幼かった三人は、やっとおとなになり自立した人生を歩み始める。
 ハルディーンはエリアスとともにアージェントに赴き、そこで巨人たちと叩く戦列に加わることになった。
 六花貫きは、さらに強力なフィルボルグが現れるまで、アトラスの手にあることを承諾した。
 ベルウォードもまた、ともにアージェントのシルヴァークロークスに加わり。
 すべては終わったが、みなここからまた始まるのだった。

ジェレンドラ「ハルディーン、エリアス。また会いましょう。その時まで、私も頑張るから…」
ハルディーン「あぁ。もうエリアスは消えたりしない。俺も」
エリアス「今にして思えば、もし、俺が宮殿を離れても定期的に連絡をいれ、時折、帰っていればこんなことにはならなかっただろう。ま、それこそ伴侶でもつれて、な…。本当にお前達のことを思えば、そうするべきだったのだ…。だから、お前が罪を背負う必要はないんだ」
レイズ「エラドリンとかほんと迷惑だったな」
サイ「でも、アージェントにもどったら戻ったで、オバナーっていう迷惑なおっさんの相手だぜ」
レイズ「伝説の英雄もつらいな…」

〜END〜

 皆様、ありがとうございました。
 素晴らしい体験でした。彼らのシルヴァークロークスとしての冒険(残雪断頭というあからさまに鬼門な構成でフロストスパイアとか)とかに思わず想いを馳せてしまうような、すばらしい個性とプレイングを楽しむことができました。
 もし機会があれば、ぜひまた遊んでください。
 それでは、また!




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コメント
お疲れさまでした!!

DMありがとうございました!

あの弓レンジャーは今はキャンペーンで活躍中ですよ!
| ジョウセン | 2011/10/19 12:04 AM |
おおー! ありがとうございますー!
フィギュアつかってやってくださいー
壊れたらしゅうりしますんでw
| 盗り夫 | 2011/10/22 12:15 AM |
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