D&D5th 10〜レベル 「夜牙塔の心臓-3(ネタバレあり)」 #DnDj
2015.05.20 Wednesday
今月で夜牙塔の心臓は完結!
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3e→5eへの変更点は
・モンスターの脅威度は同じにしてモンスターを差し替え
脅威度が同じモンスターはそのまま同名のモンスターで。脅威度が違う場合は、攻撃方法などを同じにして能力値や習熟やセーヴなんかを、同じ脅威度の別のモンスターを参考に調整。
英語でよくわからないところは、そっと自分で解るように変更。どうせ誰も気付きゃしねぇよ。
・財宝はランダム財宝表を使う
DMGの表は「一山」の財宝のようなので、それを散らして1フロア1山弱程度で配分。
オカネの使い道がないので、マジックアイテムを中心に。
・罠のDCは罠の脅威度に合わせてその脅威度のモンスターのところを見る
でもダメージはそのまま。
・技能判定は、目標値が10-25になるように調整
もとの目標値が25-30くらいなら20-25くらいで、それ以下ならだいたい15で、露骨に簡単なら10で調整
なんかいけそうなのでこのままいく。
●キャラクター
マウザー
プレイヤーはSIMさん。
人間のモンクで、浮浪児だったが、モンクの教団に拾われる。
しかしそこに馴染めず飛び出してしまった。
ハメル(欠席)
プレイヤーはwakaiさん
ハイエルフのウィザード(占術)で、貴族の三男坊。
ノブレス・オブ・リージュの持ち主で、相手のことを構わずよかれと思ったことをする。
ケケ
プレイヤーはairoさん。
ハーフリングのバードで、芸人。
しでかし屋で、やめろというと必ずする。すべらない話がうまい。
セシリア
プレイヤーはAMAさん。
ハーフエルフのファイター(エルドリッチナイト)で、隠者。
知識欲の塊で、今はお伽話と思われているアシャーダロンの実在を信じて研究している。
クロード
プレイヤーはomoteさん。
人間のファイター(バトルマスター)で、異邦人。
森の部族の出身で、傭兵としてあちこち転々としている。がめつい。
フレイヤ
プレイヤーはPerlofpowerさん。たまたま札幌の用事があったそうなので。
人間のクレリック/戦の殴りアコ。
自分にも他人にも厳しい、褐色ポニーテールガール。
コート
プレイヤーはノヴくん。なかなか出席できなかったけど最後だけ出席。
人間のクレリック/太陽の癒やしクレリック。
挙動不審。
●夜牙塔地下・南西エリア
ギラロンたちと友好関係を気づいた一行は、いよいよ残った南東エリアを探索しようとするが、そこに二人の珍客が訪れる。
夜牙塔の上で行方不明になっていたハーフリングのケケと、アンダーダークを迷っていたクレリックのコートである。
DM「ケケはべとべとした汚物に追われて逃げ惑っていたんだ。そこに大柄な黒い影が現れて、べとべとと会話を始めた。その隙にケケはこけつまろびつ逃げてきて、いつのまにかギラロンの巣穴に迷い込んでいた」
ケケ「いやー、ひどいめにあったよー」
DM「ケケはギラロンと打ち解けて、とりあえずここで保護されていたんだけど、聞き慣れた声を聞いて見てみると、マウザーやクロードたちがいるじゃないか」
ケケ「アッ! なんだいみんな、はぐれちゃだめじゃないか!」
マウザー「……」
DM「一方、この地下洞窟はアンダーダークに続いていて、ギラロンたちはたまにそこから外に出て狩りをしているんだ」
クロード「それで地下のギラロンは毛並みがよかったのか」
DM「そこまで潤沢に食料があるわけじゃないけどね……。そこで、アンダーダークを迷っていたコートを捕まえた」
コート「ひえー。捕まったでやんすー」
フレイヤ「そんなしゃべり方なの」
コート「レイディアントサーバントなので。ほんとうは”れいでぃあんとー”って語尾なんだけど、早口でしゃべってるので”ヤンス”に聞こえるっていう設定」
セシリア「いるかな?! その設定!」
DM「ギラロンたちはとりあえず巣に連れてきた。それがついさっきのこと。ギラロンのリーダー”賢き”スィフは、ひょっとしてこいつは人間で、君たちに引き渡せばガルシアスを倒すのに役立ついきものなのではないか、と考え、君たちの前に連れてきた」
マウザー「これはこれは。ぜひ一緒に恐ろしい吸血鬼を退治しましょう」
コート「アンデッド退治はペイロアの御心にもかなうでヤンス。と言って……このパーティ、女性はフレイヤとセシリア? ならキョドキョドしながら二人の間に挟まるように並ぶ」
フレイヤ「やだきもい」
●夜牙塔地下・南東エリア
戻ってきたケケと新たな仲間コート、そしてスィフに託されたギラロンの”ボス”を連れて最後に残った南東エリアの探索を開始する一行。
待ち受けるのは、奴隷にされたギラロンたちだった。
そして彼らを率いるのは、ギラロンの洗脳を任されていたナイトハグたち。
狭い部屋の連続を苦しみながら戦う一行。
DM「うーん。ハグは逃げながらマジックミサイルで戦おう」
セシリア「そうは行くか。追いかけるわよ! こっちはメイジスレイヤーの特技があるからね」
DM「げしょ。ギラロンども、やっておしまい!」
フレイヤ「痛い!」
コート「キュアウーンズをかけるでヤンス!」
ケケ「あれ? ヒーリングワードはないの?」
コート「あれは接触しないでかけれるから、面白くないし……」
フレイヤ「キュアにかこつけてさわろうとするのマジやめて」
ギラロンたちを倒し、奥の部屋にあった(例によって罠のかかった)ドラゴンの彫像からカギのパーツを入手した一行。
ケケ「くみあわせてみようよ!」
セシリア「もちろんよ!!」
DM「では、バラバラだった部品が合体し、一つのアシャーダロンを模したドラゴンのカギが現れたよ」
セシリア「これよ! これこれ!」
クロード「あいつ、アシャーダロンのことになると早口になるの気持ち悪いよな」
マウザー「よしなよ」
●夜牙塔地下・中央エリア
ついにカギを揃えた一行は、一休みしたあと中央部に向かう。
DM(休んでる間に奇襲しようとしてたけど、隙がなかった……)
ケケ「ずっと[光輝]ダメージでる魔法の明かり灯しながら寝てたけど、何かあった?」
DM「ないよっ」
ケケ「カギはボクが差してもいいよね? もう差したけど!」
中央部の鍵穴に完成したカギを差し込むと、塔全体が鳴動を始める。
どうやら中央部はシリンダー状になっており、そこが回転しているようだ。
セシリア「すごい仕掛け!!」
マウザー「気をつけよう。これだけ大きな音がすれば気づかれないわけがない」
DM「もちろん。君たちが仕掛けを動かしてほどなく、霧がかかったかと思うと霧の中からワイトの女アサシン”レッドボーン”がヴァンパイアスポーンを率いて攻撃をかけてくるよ!(それに秘密の敵もこっちにむかって移動中だ)」
マウザー「ほらおいでなすった!」
コート「ガルシアスは?」
DM「さぁね」
しかし大誤算。十分に準備していた一行は、ガルシアス最後の手駒をあっさりと始末してしまったのだ!
DM「ぐぬぬ」
マウザー「激しい戦いでしたね」
フレイヤ「そうかな?」
シリンダー状の中央部が回転を終え、中央部へと続く門が現れる。
中央部にはエレベーターがあり、それで下層に降りることができるようだ。
しかし、反対側の門には恐るべき敵が向かってきていた。
DM「戦闘中に回転が終わって三つ巴の予定だったんだけどなぁ。反対側の通路から、塔で出会った悪魔のルーナッドがやってくる」
ルーナッド「通路を開けてくれてありがとうよ! お前たちをぶっ殺して、それからガルシアスの野郎に仕返しをしてやる!」
マウザー「あぁ、あの悪魔か。一人?」
DM「そんなわけあるかい。ギラロンのヴァンパイアスポーンを連れているよ」
クロード「待って、ガルシアスを倒すなら協力できるんじゃないかな?」
DM「ルーナッドは戦うつもりだ。と、いうのも……君たちの後ろから腐臭が漂ってくる。その臭気とともにぶつぶついううわごとも。ジバリングマウザー・ヴァンパイアのオグノン・ササールだ」
セシリア「あぁ、それでルーナッドはヴァンパイアスポーンを連れてたのね」
ルーナッド「そういうことよ。オグノン・ササールは理性を失ってる。うまく連れてくるのは一苦労だったんだぜ。協力しようにも、奴はお前たちの血を吸い尽くすまでは止まらんさ」
たちまち始まる戦い。
休憩もとれずに連戦だが、レベルアップした一行は、時折おおきな傷を負うものの、終始戦いを優位に進める。
ルーナッドたちを倒した一行は、小休憩をはさんで傷を多少回復させ、ついに夜牙塔の最深部へと足を踏み入れるのだった。
●夜牙塔地下・最深部
中央部からゴンドラのような昇降機によってさらに地下に降りる一行。
最深部のホールの天井近くには、巨大な心臓が脈打っていた。そこから流れる死霊エネルギーは、心弱いものであれば即座に卒倒するだろう。
昇降機を降りた向かいには、壁のほうをむいた立派な玉座が。そして壁際には霧が立ち込めていた。
セシリア「あの心臓はひょっとして……」
ケケ「霧って、ガス化したガルシアスかな」
DM「さぁね」
コート「玉座には誰か座ってる?」
DM「せもたれがかなり大きくて、後ろから見てもわからない」
クロード「仕方ない。注意しながら近づこう。魔法で一網打尽にされたくないから、散開しながら」
マウザー「霧のところまで行くけど……?」
DM「玉座には誰も座っていないね。霧は……〈秘術〉で判定してみて」
ケケ・セシリア「成功」
DM「これはこの塔にかかっている魔法でゲイズウェイの魔法装置だ。いくつかガルシアスの紋章がある部屋があったでしょ。玉座に座ってガルシアスが命じると、その紋章のある部屋の様子を霧に映し出して念視することができる。また、クリーチャーを送り込んだり回収したりもできる」
セシリア「これを使って奇襲していたのね」
玉座周辺を丹念に調べる一行。
しかし一行の到着を待ち受けていたガルシアスは、実は吹き抜けになったホールの二階部分にグレーターインヴィジビリティで潜んでいたのだ。
DM「突然上の壁際からファイアボールが打ち込まれる!」
セシリア「不意打ち? 《アラート》があるけど……」
DM「受動知覚では分からなかった。アクションを得てはいるけど、ガルシアスのターンまでは敵がわからないんじゃないかな。なんか攻撃うけそうだと思った」
ケケ「痛いー!」
DM「さらにレジェンダリーアクションでもう一発魔法を打ち込む!」
クロード「なにそれ?!」
DM「ボスキャラ的なモンスターが持っている、まぁ、アクションポイントみたいなものだよ。そうだなぁ……。クロードにドミネイトパーソン! お前のそのでかいクロスボウで、ケケあたりに矢を全力でぶちこむのだー」
クロード「セーヴ失敗……」
マウザー「でも集中呪文だから、姿は出るよね? 壁を走って登る!」
にわかに巻き起こる激戦!
そして一番痛いクロードのクロスボウ!
マウザーはモンクの移動力を駆使してガルシアスに接敵し、ダメージで集中を乱そうとするが、レジェンダリーセーヴで抵抗される。
しかし、一行の力を合わせた攻撃で、ついにガルシアスを倒す。
ガルシアスは霧に変じて復活するために天井近くの心臓へと逃げ込んだ。
マウザー「心臓の中に入ったの? そんなにデカいのかな」
DM「でかいね。入り口は小さいけど、中にはきっと十分な容積があるだろう」
ケケ「入って追いかけようよ!」
クロード「え、ええー……」
セシリア「でもこのまま放置すればガルシアスが復活してしまうわ。やらないと」
空中を飛んで心臓に取り付き、そして侵入する一行(というかケケとセシリア)。
心臓の中はいくつかの部屋に分かれており、片方にはガルシアスの研究死霊やアイテムが、もう片方の一室では、ガルシアスが眠って復活しようとしていた。
セシリア「ゲームオーバーよ!」
セシリアがガルシアスの心臓に杭を打ち付けると、ガルシアスはばたばたと苦しみ、そして滅びた。
ガルシアス「おのれ愚かな冒険者どもめが。しかし吾輩を倒したとて、アシャーダロン様の計画は進んでおろう。つかの間平和を楽しむがいい!」
同時に心臓を維持していた死霊エネルギーもまた失われ、心臓はしおれ、重い音を建てて床に落ち、ぐずぐずと崩れ始めた。
セシリア「資料! 資料は!!」
クロード「アイテムが!」
ケケ「もう一回落ちたりできないかな」
資料によると、顛末はこうだ。
かつてアシャーダロンが、ディードという女ドルイドに殺された時、その心臓をガルシアスは保存することに成功した。それがこの心臓である。
そして心臓に死霊エネルギーを注ぎ込み、ドラゴンをいつか復活させようとしていたのだ。
DM「もっとも、アシャーダロンがその復活を喜ぶとは思えないけどね。ガルシアスの考える復活って、ようするにアンデッド化することだから」
フレイヤ「なるほど」
ところがその途中でガルシアスは倒され、封印されてしまった。
ガルシアスがある思慮浅い冒険者たち(ケケ「……」)によって解放させられるまでの間に、塔はギラロンらがアンダーダークから入り込み、あるいはブラックドラゴンがすみかをつくっていた。
そこに解放されたガルシアスが戻ってきて、再び復活計画を進め始めたという事だった。
コート「人の心が産んだ悲しいヤマだったでヤンス」
フレイヤ「そうかな?」
●大団円
一行はギラロンたちに塔を引き渡し、ドライレイクへと帰還した。
恐るべき企みを聞かされたドライレイクの市長は、一行を英雄として迎えた。
フレイヤ「でも、アシャーダロンってのがまだ生きてるんでしょ?」
マウザー「すでに昔に倒されてるって話でしたけど、計画がどうのこうのって言ってましたね」
セシリア「そう、それよ。アシャーダロンについてもっと調べないと。これはもう、お伽話じゃないのよ! こんな資料だけじゃ何もわからないわ!」
ケケ「ボクも姉さんについていくよ!」
フレイヤ「ガルシアスを解放した責任を感じてるのね」
ケケ「え……? あ、うん、そうそう」
クロード「俺はドラゴンを倒すっていう誓いを結局果たせていない。そのアシャーダロンだかっていうドラゴンを狩れば、心も落ち着くだろうか」
マウザー「じゃあ、せっかくだし、ここはアシャーダロンの足跡を追う旅にお付き合いするとしますか」
コート「ぼくも行くでヤンス! セシリアとフレイヤと仲良くなれたし、もっと役に立てば仲良く…あわゆくば……!」
フレイヤ「ないわー」
かくして、吸血鬼ガルシアスの企みはくじかれた。
しかし世界を救った英雄たちは、その企みの背後により大きな邪悪の影を見出し、さらなる戦いへと身を投じていくのであった。
END
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●5th感想
全体的に進行が早い。夜牙塔のけっこうでかいシナリオが3セッション(1セッションは11時からはじめて20時くらいまで)で終わった。
探索を楽しむ部分が多く遊べる反面、ミニチュアゲーム的な動き回るバトルなら4thのが楽しめるかなー。
判定が単純化されててさばきやすかった。進行が早いので、アドリブやランダムエンカウントの余地がある。
DM裁量でざくざく回したからかもしれないけども。
モンスターたちのACとかは、マジックアイテムなしで十分渡り合える世界なので、アイテムは買えない方がありがたみが出る気がしてきた。そうするとウィザードの呪文レパートリィが寂しいので、昔風に師匠を出すとかするといいのかもしれない。
今回はダウンタイムのルールは使ってないから読んでないけど、そこらへんになんか書いてあるのかなぁ。
呪文は「集中」の概念のおかげでだいぶんラクになった。大量のバフ管理をしなくてもよくなったので。でも集中なしで維持できる呪文も結構あるので、どうせいずれはめんどくさくなるんだろうなぁ、と予想もするw いずれ《集中の達人》とかの特技で2つまで集中できる、とか出てくるんだぜ、きっとw
今回はミニチュア使って遊んだけど、ミニチュアなしでも、マス目なしでも、そこそこ遊べる気がする。インチメジャーとかで。グリッド書かなくて良くなれば、テレイン作るのらくできるなぁ。
D&Dのご多分にもれず、キャンペーンで楽しいシステムって感じ。特にインスピレーション周りが。
インスピレーションは日本にいると特に目新しく感じないけど、キャラの味付けにはよさそう。その分演技自体はきちんとしないと、ただ毎回D20二個振るだけになるから、そこはなんちゅうか、洗練されてない感じがする。テコ入れ入りそう。どのくらいの演技や行動でインスピレーションもらえるのかをテーブルルールとしてはじめにやっとく必要がありそう。今回は僕は「セリフを言う」「行動(特に不利になってしまうような)をする」場合にインスピレーションを与えるようにしていた。まぁ、忘れがちだったから、手を出してもらえると嬉しいけど。
あと、インスピレーションを稼ぎやすいように、性格や背景に合わせたシナリオ変更をするか、シナリオ側でPCにこんな背景にしてって提示するかしたほうが良さげ。市販シナリオをそのままプレイしても、多分インスピレーションまわりがうまく回せないんじゃないかなぁ。
遭遇と遭遇をつなぐ4thのシナリオよりも、昔ながらの職人芸的なマスタリングが要求されるので、その分マスターはやりにくくなりそう。こっちのほうがやりやすいって人もいると思う。
全体としては面白かったので、できれば5thで赤い手とかやってみたいなー。
ご無沙汰しております。早くも5thでLv10以上を回されたんですね。
僕はまだ2Lvまでの数回です。感想がとても参考になりました。
単純化されている反面、伸び白が少ないのでは?とウワサされているのも耳にしますが、重くなりすぎないのは嬉しいですね。
僕も盗り夫さんの5thで遊んでみたいなー♪
| NK-one | 2015/05/20 7:45 PM |